MCP9700シリーズ(MCP9700, MCP9700A)

MCP9700シリーズ(MCP9700, MCP9700A)は、Microchip Technology製の温度センサ IC(-40~+125℃)です。MCP9700シリーズのOSS-ECAL(電子部品抽象化レイヤのオープンソースソフトウェア:Open Source Software for Electronic Components Abstraction Layer)を提供致します。
MCUインタフェース:ADC

ご注意:このリソースの元の言語は英語です。 翻訳は概要を便宜的に提供するもので、機械翻訳を使用していることがあり、私たちは翻訳の正確性および妥当性につきましては一切保証いたしません。 また、実際の設計などの前には、必ず最新版Datasheetをご参照くださいますようお願いいたします。

MCP9700シリーズ(MCP9701, MCP9701A)

概要

リニア・アクティブ・サーミスタ集積回路(IC)を搭載したMCP9700/9700AおよびMCP9701/9701Aセンサは、温度をアナログ電圧に変換するアナログ温度センサ・ファミリを構成しています。 低コスト、低消費電力のこのセンサは、0℃~+70℃(MCP9700A/9701A)で±2℃、0℃~+70℃(MCP9700/9701)で±4℃の精度を備え、消費電流は6μA(標準)です。サーミスタなどの抵抗センサとは異なり、リニア・アクティブ・サーミスタICは信号調整回路を追加する必要がありません。そのため、サーミスタ・ソリューションのバイアス回路開発のオーバーヘッドを、この低コスト・デバイスからセンサを実装することで回避することができます。電圧出力ピン(VOUT)は、マイクロコントローラのADC入力に直接接続できます。MCP9700/9700AおよびMCP9701/9701Aの温度係数は、それぞれ2.5Vおよび5Vの基準電圧を持つ8ビットADCに対して1℃/ビットの分解能を提供するようにスケーリングされています。MCP9700/9700A は 4.096V 基準の 12 ビット ADC に対して 0.1℃/ビットを出力します。MCP9700/9700AおよびMCP9701/9701Aは、温度の相対変化の測定が必要なアプリケーションに低コストのソリューションを提供します。25℃からの相対温度変化を測定する場合、0℃から+70℃まで±1℃(代表値)の精度を実現できます。この精度は、+25℃でシステム校正を適用することによっても達成できる。 さらに、このデバイス・ファミリーは寄生容量の影響を受けにくく、大きな容量性負荷を駆動できる。このため、デバイスをマイクロコントローラーから離れた場所に配置することができ、プリント回路基板(PCB)レイアウト設計の柔軟性を提供する。また、出力に容量を追加することで、オーバーシュートやアンダーシュートを低減し、出力の過渡応答に役立ちます。しかし、センサー出力の安定性には容量性負荷は必要ありません。

特徴

  • 小型アナログ温度センサー
  • 利用可能なパッケージ:SC70-5, SOT-23-3, TO-92-3
  • 広い温度測定範囲:
    -40℃ ~ +125℃(拡張温度)
    -40℃ ~ +150℃(高温)(MCP9700、SOT-23-3およびSC70-5のみ)
  • 精度:
    ±2°C (max.), 0°C to +70°C (MCP9700A/9701A)
    ±4°C (max.), 0°C to +70°C (MCP9700/9701)
  • アナログ・デジタル・コンバーター(ADC)に最適化:
    10.0 mV/°C (typical) (MCP9700/9700A)
    19.5 mV/°C (typical) (MCP9701/9701A)
  • 広い動作電圧範囲:
    VDD = 2.3V to 5.5V (MCP9700/9700A)
    VDD = 3.1V to 5.5V (MCP9701/9701A)
  • 低動作電流:6 µA(typical)
  • 大容量負荷の駆動に最適化

用途

  • ハードディスク・ドライブとその他のPC周辺機器
  • エンターテインメント・システム
  • 家庭用電化製品
  • オフィス機器
  • バッテリーパックとポータブル機器
  • 汎用温度モニタリング

OSS-ECAL仕様

API関数

etSTS oMCP9700( etCMD cmd, float32* rlt )

oMCP9700関数は、引数のコマンドによってMCP9700シリーズ(MCP9701, MCP9701A)の処理を実行するAPI関数です。

戻り値etSTSOSS-ECALステータスコード
eSTS_FIN正常終了
eSTS_ERR_MIN最小温度エラー(rltは最小温度)
eSTS_ERR_MAX最大温度エラー(rltは最大温度)
eSTS_ERR_HAL_ADCHAL ADCエラー
eSTS_ERR_COMMAND_CODEコマンド選択エラー
eSTS_ERR_OTHERS_RUN他のコンポーネントが処理実行中
eSTS_ERR_HAL_OTHERS_RUN他のアプリケーションがHAL実行中
eSTS_ERR_ADC_OBJECTAD変換オブジェクト選択エラー
引数 INetCMD cmdOSS-ECALコマンドコード
eCMD_STARTAD変換をスタートするコマンド
eCMD_READAD変換値を読込み、AD変換値を温度に変換するコマンド
AD変換値から温度変換式
電圧値=(AD変換値×VDD)/(2AD bit)
温度=((電圧値-電圧オフセット値)/ゲイン係数)+温度オフセット値 (Min, Max Limit)
eCMD_START_READAD変換をスタートし、AD変換値を読込み、AD変換値を温度に変換するコマンド
AD変換値から温度変換式
電圧値=(AD変換値×VDD)/(2AD bit)
温度=((電圧値-電圧オフセット値)/ゲイン係数)+温度オフセット値 (Min, Max Limit)
引数 OUTfloat32* rlt温度 -40.0 to 125.0 [°C]

HAL別コマンド対応表

ArduinoeCMD_START_READ
ARM MbedeCMD_START_READ
Debian(Linux)eCMD_START_READ
Infineon ModusToolboxeCMD_START_READ
NXP MCUXpresso iMXRT1051B_1052BeCMD_START
eCMD_READ
eCMD_START_READ
Renesas SSPeCMD_START
eCMD_READ
eCMD_START_READ
STM STM32Cube FW_F4eCMD_START
eCMD_READ
eCMD_START_READ
etSTS oMCP9700_START(void)

oMCP9700_START関数は、MCP9700シリーズ(MCP9701, MCP9701A)のAD変換を開始するAPI関数です。

戻り値etSTSOSS-ECALステータスコード
eSTS_FIN正常終了
eSTS_ERR_HAL_ADCHAL ADCエラー
eSTS_ERR_OTHERS_RUN他のコンポーネントが処理実行中
eSTS_ERR_HAL_OTHERS_RUN他のアプリケーションがHAL実行中
eSTS_ERR_ADC_OBJECTAD変換オブジェクト選択エラー

HAL別関数対応表

Arduino
ARM Mbed
Debian(Linux)
Infineon ModusToolbox
NXP MCUXpresso iMXRT1051B_1052BX
Renesas SSPX
STM STM32Cube FW_F4X
etSTS oMCP9700_READ( float32* rlt )

oMCP9700_READ関数は、MCP9700シリーズ(MCP9701, MCP9701A)のAD変換の終了を確認し、AD変換値を読み込み、そのAD変換値を温度に特性変換して、その温度をrltに保存するAPI関数です。

AD変換値から温度変換式
電圧値=(AD変換値×VDD)/(2AD bit)
温度=((電圧値-電圧オフセット値)/ゲイン係数)+温度オフセット値 (Min, Max Limit)

戻り値etSTSOSS-ECALステータスコード
eSTS_FIN正常終了
eSTS_ERR_MIN最小温度エラー(rltは最小温度)
eSTS_ERR_MAX最大温度エラー(rltは最大温度)
eSTS_ERR_HAL_ADCHAL ADCエラー
eSTS_ERR_TIMEOUTADC Timeoutエラー(AUTOSARのみ)
eSTS_ERR_OTHERS_RUN他のコンポーネントが処理実行中
eSTS_ERR_ADC_OBJECTAD変換オブジェクト選択エラー
引数 OUTfloat32* rlt温度 -40.0 to 125.0 [°C]

HAL別関数対応表

Arduino
ARM Mbed
Debian(Linux)
Infineon ModusToolbox
NXP MCUXpresso iMXRT1051B_1052BX
Renesas SSPX
STM STM32Cube FW_F4XTime-out時間 HAL_MAX_DELAY
etSTS oMCP9700_START_READ( float32* rlt )

oMCP9700_START_READ関数は、MCP9700シリーズ(MCP9701, MCP9701A)のAD変換を開始し、AD変換の終了を待ち、AD変換値を読み込み、そのAD変換値を温度に特性変換して、その温度をrltに保存するAPI関数です。

AD変換値から温度変換式
電圧値=(AD変換値×VDD)/(2AD bit)
温度=((電圧値-電圧オフセット値)/ゲイン係数)+温度オフセット値 (Min, Max Limit)

戻り値etSTSOSS-ECALステータスコード
eSTS_FIN正常終了
eSTS_ERR_MIN最小温度エラー(rltは最小温度)
eSTS_ERR_MAX最大温度エラー(rltは最大温度)
eSTS_ERR_HAL_ADCHAL ADCエラー
eSTS_ERR_OTHERS_RUN他のコンポーネントが処理実行中
eSTS_ERR_HAL_OTHERS_RUN他のアプリケーションがHAL実行中
eSTS_ERR_ADC_OBJECTAD変換オブジェクト選択エラー
引数 OUTfloat32* rlt温度 -40.0 to 125.0 [°C]

HAL別関数対応表

ArduinoX
ARM MbedX
Debian(Linux)X
Infineon ModusToolboxX
NXP MCUXpresso iMXRT1051B_1052BX
Renesas SSPX
STM STM32Cube FW_F4XTime-out時間 HAL_MAX_DELAY

File構成

フォルダ*ファイル概要
MCP9700_HALNAME_VERSION/samplesample.c (.cpp)サンプル・アプリケーション・プログラム
sample.hサンプル・アプリケーション・ヘッダ
MCP9700_HALNAME_VERSIONoMCP9700.c (.cpp)MCP9700シリーズ(MCP9701, MCP9701A)用OSS-ECALプログラム
oMCP9700.hMCP9700シリーズ(MCP9701, MCP9701A)用OSS-ECALヘッダ
MCP9700_ARDUINO.inoArduino用サンプル・アプリケーション・プログラム
oss_ecal.hOSS-ECAL 共通ヘッダ (Ver 01.00.00以降)
user_setting.c (.cpp)ユーザ設定定数・テーブル
user_setting.hユーザ設定ヘッダ
readme.mdReadme
OSS-ECAL Terms of Use.txtOSS-ECAL利用条件

* HALNAMEはHAL対応表を参照してください。

HAL対応表

HALMCU*開発環境*HALNAME
Arduino 1.8.6ATmega2560
ATmega328P
Mega 2560 Rev3
Arduino Pro Mini 3.3V
ARDUINO
ARM Mbed 6.17.0STM32F401RESTM32 Nucleo-64 boardsMBED
Infineon ModusToolbox HAL Cat1 2.4.3CYBLE-416045-02CY8CPROTO-063-BLE PSoC 6 BLE Prototyping KitModusToolbox
NXP MCUXpresso SDK
iMXRT1051B_1052B
ksdk2_0
MIMXRT1052DVL6AIMXRT1050-EVKBiMXRT1051B1052B
Renesas SSP 2.4.0R7FS7G27H3A01CFCS7G2 SKSSP
STM STM32Cube FW_F4 V1.27.1STM32F401RESTM32 Nucleo-64 boardsSTM32F4
Debian(Linux) v2022.04TI AM335xBeagleBone Black – Rev CLinux

* 開発時のMCUおよび開発環境。
  同じHALであってもMCUや開発環境が異なると動作が合わない場合があります。

OSS-ECAL ダウンロード

ログインしてからダウンロードを行ってください。新規のユーザ登録は、こちらから行ってください。
本OSS-ECALは、サンプル版なのでユーザ登録せずにダウンロードできますが、OSS-ECAL利用条件は承諾後にダウンロードしてください。

Fileダウンロードできない場合、お問合せから型番およびHALの種類をご連絡ください。メール添付でお送りいたします。

組込み方法

ユーザプログラムにOSS-ECALを組み込む方法

ユーザプログラムに複数のOSS-ECAL(同じMCU機能の電子部品)を組み込む方法

ユーザプログラムに複数のOSS-ECAL(異なるMCU機能の電子部品)を組み込む方法

ユーザプログラムに複数同じ電子部品を組み込む方法

電子部品の入れ替えによるユーザプログラムへの影響低減方法

注意事項

サンプル版OSS-ECALは、優先順位の異なるThread(Task)や割込みで用いることを前提としていません。下記の例のような使い方はしないでください。

例)同じADCグループに各センサーが割り当てられ、優先順位が異なる処理でOSS-ECAL APIを実行すると、正しい値を取得できない場合があります。
ADC Gr0 Ch0 温度センサ AD22100A 100ms周期 Thread(優先順位低)で温度取込み
ADC Gr0 Ch1 圧力センサ MPX5999D イベント割込み(優先順位高)で圧力取込み

OSS-ECAL Japanese
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