TMP9A00-EP

TMP9A00-EPの概要と、TMP9A00-EP用OSS-ECALの提供についてご紹介いたします。TMP9A00-EPは、Texas Instruments製の温度センサ IC(-55℃~+130℃にわたる ±2.5℃の精度、-55℃~+150℃にわたる ±3.5℃の精度)です。
MCUインタフェース:ADC

ご注意:実際の設計などの前には、必ず最新版Datasheetをご参照くださいますようお願いいたします。

TMP9A00-EP

概要

TMP9A00-EP デバイスは CMOS の高精度アナログ出力温度センサで、小さな 5 ピン SC70 パッケージで供給されます。TMP9A00-EP は -55℃~150℃、電源電圧 1.8V~5.5V で動作し、消費電流は 4µA です。15℃~150℃の温度範囲では、最低 1.8V で動作できます。線形伝達関数のスロープは -11.77mV/℃ (標準値) で、出力電圧は 0℃で 1.8639V (標準値) です。TMP9A00-EP の精度は、–55℃~130℃で ±2.5℃、130℃~150℃で ±3.5℃です。

TMP9A00-EP の消費電流は 4μA (最大値) であり、デバイスの自己発熱は 0.01℃未満に制限されます。V+ が 0.5V 未満の場合、デバイスはシャットダウン・モードになり、消費電流は 20nA (標準値) 未満です。

TMP9A00-EP は 5 ピン SC70 パッケージで供給され、必要な全体の基板面積を減らすことができます。

特徴

  • -55℃~+130℃にわたる ±2.5℃の精度
  • -55℃~+150℃にわたる ±3.5℃の精度
  • 電源電圧範囲:1.8V~5.5V
  • 低消費電力:4μA (最大値)
  • 超小型パッケージ:SC70
  • 防衛、航空宇宙、および医療アプリケーションをサポート
    – 管理されたベースライン
    – 単一のアセンブリ / テスト施設
    – 単一の製造施設
    – 長い製品ライフ・サイクル
    – 製品変更通知期間の延長
    – 製品のトレーサビリティ

用途

  • 防衛用無線
  • レーダー
  • 航空
  • センサおよび画像処理装置

OSS-ECAL仕様

API関数

etSTS oTMP9A00_START(void)

oTMP9A00_START関数は、TMP9A00-EPのAD変換を開始するAPI関数です。

戻り値etSTSOSS-ECALステータスコード
eSTS_FIN正常終了
eSTS_ERR_HAL_ADCHAL ADCエラー
eSTS_ERR_OTHERS_RUN他のコンポーネントが処理実行中
eSTS_ERR_HAL_OTHERS_RUN他のアプリケーションがHAL実行中 (STM32F4)
eSTS_ERR_ADC_OBJECTAD変換オブジェクト選択エラー
etSTS oTMP9A00_READ( float32* rlt )

oTMP9A00_READ関数は、TMP9A00-EPのAD変換の終了を確認し、AD変換値を読み込み、そのAD変換値を温度に特性変換して、その温度をrltに保存するAPI関数です。

AD変換値から温度変換式
電圧値=(AD変換値×VDD)/(2AD bit)
温度=((電圧値-電圧オフセット値)/ゲイン係数)+温度オフセット値 (Min, Max Limit)

戻り値etSTSOSS-ECALステータスコード
eSTS_FIN正常終了
eSTS_ERR_MIN最小温度エラー(rltは最小温度)
eSTS_ERR_MAX最大温度エラー(rltは最大温度)
eSTS_ERR_HAL_ADCHAL ADCエラー (STM32F4 Timeout)
eSTS_ERR_OTHERS_RUN他のコンポーネントが処理実行中
eSTS_ERR_ADC_OBJECTAD変換オブジェクト選択エラー
引数 OUTfloat32* rlt温度 -55.0 to +130.0 [°C]
etSTS oTMP9A00_START_READ( float32* rlt )

oTMP9A00_START_READ関数は、TMP9A00-EPのAD変換を開始し、AD変換の終了を待ち、AD変換値を読み込み、そのAD変換値を温度に特性変換して、その温度をrltに保存するAPI関数です。

AD変換値から温度変換式
電圧値=(AD変換値×VDD)/(2AD bit)
温度=((電圧値-電圧オフセット値)/ゲイン係数)+温度オフセット値 (Min, Max Limit)

戻り値etSTSOSS-ECALステータスコード
eSTS_FIN正常終了
eSTS_ERR_MIN最小温度エラー(rltは最小温度)
eSTS_ERR_MAX最大温度エラー(rltは最大温度)
eSTS_ERR_HAL_ADCHAL ADCエラー (STM32F4 Timeout)
eSTS_ERR_OTHERS_RUN他のコンポーネントが処理実行中
eSTS_ERR_HAL_OTHERS_RUN他のアプリケーションがHAL実行中 (STM32F4)
eSTS_ERR_ADC_OBJECTAD変換オブジェクト選択エラー
引数 OUTfloat32* rlt温度 -55.0 to +130.0 [°C]

HALサポート

OSS-ECALのHAL対応は、次の通りです。(順次拡大中)尚、同じHALであってもVerやMCU、開発環境が異なると動作が合わない場合がありますので、ご注意ください。

メーカSDK/IDE ツールHAL名称VerHALNAMESupport
ArduinoArduino IDEArduino1.8.6ARDUINOX
ArmKeil MDK v6Mbed OS6.17.0MBEDX
DebianGNU/Linux10.3Linux
InfineonModusToolboxmtb-hal-cat12.4.3ModusToolboxX
NXPMCUXpresso SDKSDK_2.x_EVKB-IMXRT10502.16iMXRT1051B1052BX
RenesasSynergy Software PackageHAL2.6.0SSPX
STMicroelectronicsSTM32CubeSTM32CubeF4V1.28.1STM32F4X
HAL別関数対応表
HALNAMEoTMP9A00_STARToTMP9A00_READoTMP9A00_START_READ
ARDUINOX
MBEDX
Linux
ModusToolboxX
iMXRT1051B1052BXXX
SSPXXX
STM32F4XX
Time-out time: HAL_MAX_DELAY
X
Time-out time: HAL_MAX_DELAY
開発環境

OSS-ECAL開発時のMCUおよび開発環境は、次の通りです。

HALNAMEメーカ開発ボードMCUIDE
ARDUINOArduino1.Mega 2560 Rev3
2.Arduino Pro Mini 3.3V
ATmega2560
ATmega328P
Arduino IDE 2.3.3
MBEDSTMicroelectronicsSTM32 Nucleo-64 boardsSTM32F401RETxArm Keil Studio Cloud
LinuxBeagleBoardBeagleBone BlackTI AM335x
ModusToolboxInfineonCY8CPROTO-063-BLE PSoC 6 BLE Prototyping KitCYBLE-416045-02ModusToolbox
iMXRT1051B1052BNXPIMXRT1050-EVKBi.MX RT1050MCUXpresso IDE
SSPRenesasS7G2 SKR7FS7G27H3A01CFCe² studio for Renesas Synergy
STM32F4STMicroelectronicsSTM32 Nucleo-64 boardsSTM32F401RETxSTM32CubeIDE

File構成

フォルダ*ファイル概要
TMP9A00_HALNAME_VERSION/samplesample.c (.cpp)サンプル・アプリケーション・プログラム
sample.hサンプル・アプリケーション・ヘッダ
TMP9A00_HALNAME_VERSIONoTMP9A00.c (.cpp)TMP9A00-EP用OSS-ECALプログラム
oTMP9A00.hTMP9A00-EP用OSS-ECALヘッダ
TMP9A00_ARDUINO.inoArduino用サンプル・アプリケーション・プログラム
oss_ecal.hOSS-ECAL 共通ヘッダ (Ver 01.00.00以降)
user_setting.c (.cpp)ユーザ設定定数・テーブル
user_setting.hユーザ設定ヘッダ
readme.mdReadme
OSS-ECAL Terms of Use.txtOSS-ECAL利用条件

* HALNAMEはHAL対応表を参照してください。

OSS-ECAL ダウンロード

OSS-ECALのダウンロードは、英語版OSS-ECALサイトからお願いいたします。なお、ダウンロードを行う際は、英語版OSS-ECALサイトにログインしてから操作してください。

組込み方法

ユーザプログラムにOSS-ECALを組み込む方法

ユーザプログラムに複数のOSS-ECAL(同じMCU機能の電子部品)を組み込む方法

ユーザプログラムに複数のOSS-ECAL(異なるMCU機能の電子部品)を組み込む方法

ユーザプログラムに複数同じ電子部品を組み込む方法

電子部品の入れ替えによるユーザプログラムへの影響低減方法

注意事項

サンプル版OSS-ECALは、優先順位の異なるThread(Task)や割込みで用いることを前提としていません。下記の例のような使い方はしないでください。

例)同じADCグループに各センサーが割り当てられ、優先順位が異なる処理でOSS-ECAL APIを実行すると、正しい値を取得できない場合があります。
ADC Gr0 Ch0 温度センサ AD22100A 100ms周期 Thread(優先順位低)で温度取込み
ADC Gr0 Ch1 圧力センサ MPX5999D イベント割込み(優先順位高)で圧力取込み

OSS-ECAL Japanese
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