LM35シリーズ(LM35, LM35A)は、Texas Instruments製の温度センサ IC(-55~+150℃)です。LM35シリーズのOSS-ECAL(電子部品抽象化レイヤのオープンソースソフトウェア:Open Source Software for Electronic Components Abstraction Layer)を提供致します。
MCUインタフェース:ADC
ご注意:このリソースの元の言語は英語です。 翻訳は概要を便宜的に提供するもので、機械翻訳を使用していることがあり、私たちは翻訳の正確性および妥当性につきましては一切保証いたしません。 また、実際の設計などの前には、必ず最新版Datasheetをご参照くださいますようお願いいたします。
LM35シリーズ(LM35, LM35A)
概要
LM35シリーズは高精度の集積回路温度デバイスで、出力電圧が摂氏温度と正比例します。LM35デバイスには、ケルビン温度で較正されているリニア温度センサと比較して、使いやすい摂氏の数値を得るために、大きな定電圧を出力から減算する必要がないという利点があります。LM35デバイスは外部での較正やトリミングを必要とせず、室温で±¼℃、-55℃~150℃の温度範囲全体で±¾℃の精度(標準値)が維持されます。ウェハー・レベルでのトリミングと較正により、低コストが保証されます。出力インピーダンスの低さ、リニア出力、高精度な内蔵の較正により、LM35デバイスは読み出しまたは制御回路と非常に簡単に接続できます。このデバイスは、単一電源、または正と負の電源で使用できます。LM35の消費電流はわずか60μAであるため、自己発熱も極めて低く、無風状態で0.1℃未満です。LM35デバイスは-55℃~150℃の温度範囲での動作が定格内で、LM35Cデバイスは-40℃~110℃の範囲が定格内です(精度改善のためには-10℃)。LM35シリーズのデバイスは密封TOトランジスタ・パッケージで、LM35C、LM35CA、LM35DデバイスはプラスチックのTO-92トランジスタ・パッケージで供給されます。LM35Dデバイスは、8リードの表面実装、スモール・アウトラインのパッケージと、プラスチックのTO-220パッケージで供給されます。
特徴
- 摂氏温度に直接較正(摂氏直読)
- リニア、+10mV/℃のスケール係数
- 0.5℃精度を保証(25℃において)
- -55℃から150℃までの範囲全体が定格内
- リモート・アプリケーションに最適
- ウェハー・レベルのトリミングにより低コストを実現
- 4V~30Vで動作
- 消費電流60μA未満
- 低い自己発熱、無風状態で0.08℃
- 非直線性がわずか±¼℃ (標準値)
- 低インピーダンスの出力、1mA負荷で0.1Ω
用途
- 電源
- バッテリ管理
- HVAC (暖房、通気、エアコン)
- 家電製品
OSS-ECAL仕様
API関数
etSTS oLM35( etCMD cmd, float32* rlt )
oLM35関数は、引数のコマンドによってLM35シリーズ(LM35, LM35A)の処理を実行するAPI関数です。
戻り値 | etSTS | OSS-ECALステータスコード | |
eSTS_FIN | 正常終了 | ||
eSTS_ERR_MIN | 最小温度エラー(rltは最小温度) | ||
eSTS_ERR_MAX | 最大温度エラー(rltは最大温度) | ||
eSTS_ERR_HAL_ADC | HAL ADCエラー | ||
eSTS_ERR_COMMAND_CODE | コマンド選択エラー | ||
eSTS_ERR_OTHERS_RUN | 他のコンポーネントが処理実行中 | ||
eSTS_ERR_HAL_OTHERS_RUN | 他のアプリケーションがHAL実行中 | ||
eSTS_ERR_ADC_OBJECT | AD変換オブジェクト選択エラー | ||
引数 IN | etCMD cmd | OSS-ECALコマンドコード | |
eCMD_START | AD変換をスタートするコマンド | ||
eCMD_READ | AD変換値を読込み、AD変換値を温度に変換するコマンド AD変換値から温度変換式 電圧値=(AD変換値×VDD)/(2AD bit) 温度=((電圧値-電圧オフセット値)/ゲイン係数)+温度オフセット値 (Min, Max Limit) | ||
eCMD_START_READ | AD変換をスタートし、AD変換値を読込み、AD変換値を温度に変換するコマンド AD変換値から温度変換式 電圧値=(AD変換値×VDD)/(2AD bit) 温度=((電圧値-電圧オフセット値)/ゲイン係数)+温度オフセット値 (Min, Max Limit) | ||
引数 OUT | float32* rlt | 温度 -55.0 to +150.0 [°C] |
HAL別コマンド対応表
Arduino | eCMD_START_READ |
ARM Mbed | eCMD_START_READ |
Debian(Linux) | eCMD_START_READ |
Infineon ModusToolbox | eCMD_START_READ |
NXP MCUXpresso iMXRT1051B_1052B | eCMD_START eCMD_READ eCMD_START_READ |
Renesas SSP | eCMD_START eCMD_READ eCMD_START_READ |
STM STM32Cube FW_F4 | eCMD_START eCMD_READ eCMD_START_READ |
etSTS oLM35_START(void)
oLM35_START関数は、LM35シリーズ(LM35, LM35A)のAD変換を開始するAPI関数です。
戻り値 | etSTS | OSS-ECALステータスコード | |
eSTS_FIN | 正常終了 | ||
eSTS_ERR_HAL_ADC | HAL ADCエラー | ||
eSTS_ERR_OTHERS_RUN | 他のコンポーネントが処理実行中 | ||
eSTS_ERR_HAL_OTHERS_RUN | 他のアプリケーションがHAL実行中 | ||
eSTS_ERR_ADC_OBJECT | AD変換オブジェクト選択エラー |
HAL別関数対応表
Arduino | – |
ARM Mbed | – |
Debian(Linux) | – |
Infineon ModusToolbox | – |
NXP MCUXpresso iMXRT1051B_1052B | X |
Renesas SSP | X |
STM STM32Cube FW_F4 | X |
etSTS oLM35_READ( float32* rlt )
oLM35_READ関数は、LM35シリーズ(LM35, LM35A)のAD変換の終了を確認し、AD変換値を読み込み、そのAD変換値を温度に特性変換して、その温度をrltに保存するAPI関数です。
AD変換値から温度変換式
電圧値=(AD変換値×VDD)/(2AD bit)
温度=((電圧値-電圧オフセット値)/ゲイン係数)+温度オフセット値 (Min, Max Limit)
戻り値 | etSTS | OSS-ECALステータスコード | |
eSTS_FIN | 正常終了 | ||
eSTS_ERR_MIN | 最小温度エラー(rltは最小温度) | ||
eSTS_ERR_MAX | 最大温度エラー(rltは最大温度) | ||
eSTS_ERR_HAL_ADC | HAL ADCエラー | ||
eSTS_ERR_TIMEOUT | ADC Timeoutエラー(AUTOSARのみ) | ||
eSTS_ERR_OTHERS_RUN | 他のコンポーネントが処理実行中 | ||
eSTS_ERR_ADC_OBJECT | AD変換オブジェクト選択エラー | ||
引数 OUT | float32* rlt | 温度 -55.0 to +150.0 [°C] |
HAL別関数対応表
Arduino | – | |
ARM Mbed | – | |
Debian(Linux) | – | |
Infineon ModusToolbox | – | |
NXP MCUXpresso iMXRT1051B_1052B | X | |
Renesas SSP | X | |
STM STM32Cube FW_F4 | X | Time-out時間 HAL_MAX_DELAY |
etSTS oLM35_START_READ( float32* rlt )
oLM35_START_READ関数は、LM35シリーズ(LM35, LM35A)のAD変換を開始し、AD変換の終了を待ち、AD変換値を読み込み、そのAD変換値を温度に特性変換して、その温度をrltに保存するAPI関数です。
AD変換値から温度変換式
電圧値=(AD変換値×VDD)/(2AD bit)
温度=((電圧値-電圧オフセット値)/ゲイン係数)+温度オフセット値 (Min, Max Limit)
戻り値 | etSTS | OSS-ECALステータスコード | |
eSTS_FIN | 正常終了 | ||
eSTS_ERR_MIN | 最小温度エラー(rltは最小温度) | ||
eSTS_ERR_MAX | 最大温度エラー(rltは最大温度) | ||
eSTS_ERR_HAL_ADC | HAL ADCエラー | ||
eSTS_ERR_OTHERS_RUN | 他のコンポーネントが処理実行中 | ||
eSTS_ERR_HAL_OTHERS_RUN | 他のアプリケーションがHAL実行中 | ||
eSTS_ERR_ADC_OBJECT | AD変換オブジェクト選択エラー | ||
引数 OUT | float32* rlt | 温度 -55.0 to +150.0 [°C] |
HAL別関数対応表
Arduino | X | |
ARM Mbed | X | |
Debian(Linux) | X | |
Infineon ModusToolbox | X | |
NXP MCUXpresso iMXRT1051B_1052B | X | |
Renesas SSP | X | |
STM STM32Cube FW_F4 | X | Time-out時間 HAL_MAX_DELAY |
File構成
フォルダ* | ファイル | 概要 |
---|---|---|
LM35_HALNAME_VERSION/sample | sample.c (.cpp) | サンプル・アプリケーション・プログラム |
sample.h | サンプル・アプリケーション・ヘッダ | |
LM35_HALNAME_VERSION | oLM35.c (.cpp) | LM35シリーズ(LM35, LM35A)用OSS-ECALプログラム |
oLM35.h | LM35シリーズ(LM35, LM35A)用OSS-ECALヘッダ | |
LM35_ARDUINO.ino | Arduino用サンプル・アプリケーション・プログラム | |
oss_ecal.h | OSS-ECAL 共通ヘッダ (Ver 01.00.00以降) | |
user_setting.c (.cpp) | ユーザ設定定数・テーブル | |
user_setting.h | ユーザ設定ヘッダ | |
readme.md | Readme | |
OSS-ECAL Terms of Use.txt | OSS-ECAL利用条件 |
* HALNAMEはHAL対応表を参照してください。
HAL対応表
HAL | MCU* | 開発環境* | HALNAME |
---|---|---|---|
Arduino 1.8.6 | ATmega2560 ATmega328P | Mega 2560 Rev3 Arduino Pro Mini 3.3V | ARDUINO |
ARM Mbed 6.17.0 | STM32F401RE | STM32 Nucleo-64 boards | MBED |
Infineon ModusToolbox HAL Cat1 2.4.3 | CYBLE-416045-02 | CY8CPROTO-063-BLE PSoC 6 BLE Prototyping Kit | ModusToolbox |
NXP MCUXpresso SDK iMXRT1051B_1052B ksdk2_0 | MIMXRT1052DVL6A | IMXRT1050-EVKB | iMXRT1051B1052B |
Renesas SSP 2.4.0 | R7FS7G27H3A01CFC | S7G2 SK | SSP |
STM STM32Cube FW_F4 V1.27.1 | STM32F401RE | STM32 Nucleo-64 boards | STM32F4 |
Debian(Linux) v2022.04 | TI AM335x | BeagleBone Black – Rev C | Linux |
* 開発時のMCUおよび開発環境。
同じHALであってもMCUや開発環境が異なると動作が合わない場合があります。
OSS-ECAL ダウンロード
ログインしてからダウンロードを行ってください。新規のユーザ登録は、こちらから行ってください。
本OSS-ECALは、サンプル版なのでユーザ登録せずにダウンロードできますが、OSS-ECAL利用条件は承諾後にダウンロードしてください。
HAL | ダウンロード OSS-ECAL Ver |
---|---|
ARDUINO | |
MBED | |
ModusToolbox | |
iMXRT1051B1052B | |
SSP | |
STM32F4 | |
Linux |
Fileダウンロードできない場合、お問合せから型番およびHALの種類をご連絡ください。メール添付でお送りいたします。
組込み方法
ユーザプログラムに複数のOSS-ECAL(同じMCU機能の電子部品)を組み込む方法
ユーザプログラムに複数のOSS-ECAL(異なるMCU機能の電子部品)を組み込む方法
注意事項
サンプル版OSS-ECALは、優先順位の異なるThread(Task)や割込みで用いることを前提としていません。下記の例のような使い方はしないでください。
例)同じADCグループに各センサーが割り当てられ、優先順位が異なる処理でOSS-ECAL APIを実行すると、正しい値を取得できない場合があります。
ADC Gr0 Ch0 温度センサ AD22100A 100ms周期 Thread(優先順位低)で温度取込み
ADC Gr0 Ch1 圧力センサ MPX5999D イベント割込み(優先順位高)で圧力取込み