この投稿では、最近の車載ECUアーキテクチャであるエッジ&ゾーン・アーキテクチャについて説明いたします。
車載ECUのアーキテクチャは、従来のドメイン・アーキテクチャから、エッジ・コンピューティングやゾーン・コンピューティングを活用した「エッジ&ゾーン・アーキテクチャ」へと移行しつつあります。ECU機能をエッジ&ゾーン・アーキテクチャに基づいて再整理することで、SDV(Software-Defined Vehicle)アーキテクチャの実現が容易になります。
エッジ・コンピューティングは、リアルタイム性の確保やシステムの連携、分散処理の実現といった目的で活用されます。ECUは、制御対象デバイスの近傍に配置されるのが一般的で、例えば四輪サスペンション制御などがその代表例です。
ゾーン・コンピューティングは、車両配線の簡素化や機能の統合を目的として活用されます。ECUは、車両の前方・後方やパネル、左ドア、右ドアなど、各ゾーンに配置されます。例えば、ドア統合制御などがその一例です。
